Japanese
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特集 シナプスの形成と動態
神経筋細胞培養におけるシナプスの形成
Synapse formation in nerve-muscle cell culture
黒見 坦
1
,
嶋田 裕
2
Hiroshi Kuromi
1
,
Yutaka Shimada
2
1千葉大学医学部附属高次機能制御研究センター発達生理分野
2千葉大学医学部解剖学第1講座
pp.179-185
発行日 1990年6月15日
Published Date 1990/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900033
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培養における神経筋接合の形成に関する研究は,1960年代後半の器官および組織培養における先駆的研究1-3)にはじまる。さらに,神経および筋の細胞培養法の確立があり4,5),また両細胞の混合培養が行われた6)。このような混合培養で,神経筋シナプスの形成を示唆する形態学的所見の発表7,8)は生理学者の関心を集めるところとなり,このような接合が機能的であることが相次いで証明されるようになった9-12)。
次の段階としては当然シナプス形成機構の解明となるが,この頃より筋細胞膜におけるアセチルコリンレセプター(AChR)に特異的に結合するリガント(α-バンガロトキシン,α-BGT)の利用13),モノクローナル抗体作製法の開発,その他の技術の進歩(パッチクランプ法,急速凍結ディープエッジ法,螢光退色法など)があり,この方面の研究はより分析的にまた飛躍的に進められるようになった。
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