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Ⅰ.自律性調節とは何か
この特集は自律神経の生理と病理に関するもののようであるが,自律調節と自律神経調節は同じではない。調節を云々する前に「自律系」について簡単に触れたい。
生理学の教科書を繙くと自律神経反射という項目がある。対光反射,唾液の分泌,頸動脈洞反射から排尿に至るまですべて含まれている。反射というものは,受容器からの求心線維,中枢機構,奏効器に至る遠心性線維があって成り立つものであるが,光の強さを伝える網膜からの求心線維,頸動脈洞からのHeringの神経線維などは自律神経ではない。上記の反射はすべていわゆるsomaticな求心線維を上行する信号によっておこされるものであるから,厳密には体性-自律神経性反射というべきであろう。また従来体性反射として扱われている反射のなかに,たとえば筋紡錘への自律神経支配があるとすれば,その関与も考慮に入れる必要があろう。
1. In engineering models of automatic control circuit, a difference between feedback signal and reference signal makes a load error which activates a controlling system. In autonomic regulation of various body functions, however, nothing is known on physiological basis fo the reference signal.
2. According to the set-point theory of temperature regulation, fever is produced by the upward shift of set-point.
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