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はじめに
脳波の自動解析のために様々なシステムがデザインされてきたが1〜3),臨床実際の立場からみると,心電図の自動処理に比較して臨床応用面で立ち遅れたことは否めない。しかし最近のわが国におけるこの領野での進歩は著しく,脳波の自動診断を目的とする専用の解析装置が試作され4,35),多くのソフトウェアが開発されている5〜7,36〜38)。
脳波の場合には,背景波のほかに一過性に出現する波形として,てんかん波8〜11,39)では棘波,鋭波やその複合体と高電位徐波があり,睡眠脳波12〜18,40)に関して,紡錘波,瘤波やK-複合があり,またREMの自動識別19)や睡眠ステージの自動スコアリソグ20〜24)など自動認知の対象として形態的にも経時的にも複雑な面を持っている。さらに,識別した波形に関する自動処理はそれぞれの目的に応じた種々の立場からアプローチされ,方法論的に広範多岐にわたっている。筆者は臨床医の視覚的観察に類似した方法25,26)で波形を自動識別し,ヒストグラム作成を人間が行なう過程と近似させることから始めて,それを基礎に集団脳波のスクリーニングの自動化,患者管理のための自動処理や視覚的表示に関するプログラムを作成27〜31)したので,それらの概略を記することで今回の責を果たせればと思う。
An automated interpretation of longterm serialelectroencephalogram with a simplified representation is important from a clinical point of view and it does save exhaustive studies for recording and analysing a large amount of electroencephalograms.
Using the JEC-7 computer system, basic patterns of clinical electroencephalograms have been automatically recognized by a combined procedure with the crossover and the alternative method.
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