新しい神経・筋機能検査・6
脳波の二次元表示とその臨床的応用
松岡 成明
1
,
田村 潔
2
,
上野 照剛
3
1九州労災病院脳神経外科
2九州労災病院神経内科
3九州大学・工学部電子工学科
pp.1589-1595
発行日 1977年12月15日
Published Date 1977/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542914613
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診断検査の目的とするところは,患者に苦痛を与えず,短時間でその結果がだれにでも容易に理解できる方法があれば理想的である6).
我々は脳波を中心に異常脳波を分析して,定量的,客観的に表現し,殊に器質的脳疾患の場合に脳障害の部位と異常脳波との関係を二次元的に表示できるならば,臨床的に,あるいは病的機構の解明に役立つであろうということで,異常脳波の抽出とその表示法を二次元的に開発した(computerized topographic display of EEG,以下CTDと略す).この方法は動的な脳波を静的に表現したもので,神経疾患の他の補助診断法,すなわち脳シンチ,脳血管写,CTスキャンなどと対比して,臨床的応用の一端を述べることとする.
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