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はじめに
重症心身障害は身体機能(主に運動)障害と精神障害を重複して持っているものを総合して呼んでいる。したがってこれは病名ではなく,状態を表現していることになる。先天性の原因,後天的な傷害,疾病の後遺症としてもこのような状態になるわけであることはいうまでもない。運動障害の程度,種類,また異常反射など,一般に神経学で取り扱われているものすべてが含められるといっても過言ではないが,先天的な重症心身障害児の多くは寝たきりであって,運動障害の程度も強く,個々に分離して,どのような異常があるか識別できない場合が多い。
先天的な原因によるものの多くは脳性麻痺であり,本稿でも脳性麻痺を中心として,運動,反射異常のいくつかをあげ,病態神経生理学的に考えてみたいと思う。
The review will describe neural mechanisms of motor disorders and reflex abnormality in the cerebral palsy.
1) Changes of muscle tonus (1) Spasticity (2) Athetosis 2) Neural mechanisms of the startle reflex in cerebral palsy, with special reference to its rela-tionship with spino-bulbo-spinal (SBS) reflexes.
The startle reflex, a generalized jerky flexion, was elicited by click and tactile stimuli in cerebral palsy children. The neural mechanisms were analyzed by the use of movie film and EMG observations.
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