Japanese
English
特集 重症心身障害
発達障害と脳波
Neurophysiological approaches to disorders of development
渡辺 一功
1
Kazuyoshi WATANABE
1
1愛知県心身障害者コロニー中央病院小児神経科
1Department of Pediatric Neurology, Central Hospital, Aichi Prefecture Colony
pp.235-250
発行日 1975年4月10日
Published Date 1975/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903708
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はじめに
発達障害とは,出生前,周生期,出生後の中枢神経系の発達の過程で,なんらかの原因によってその発達が障害された状態と総称できるが,その原因は多岐にわたっている。すなわち,種々の遺伝性疾患,染色体異常,胎内感染,放射線照射,化学物質,母体の異常,周生期異常,出生後の中枢神経に対する種々の侵襲などである。しかし,臨床像からみると,原因のいかんにかかわらず,その結果として,知能の発達障害としての精神薄弱,運動機能の発達障害としての脳性麻痺に大別することができるが,両者が重複していることも少なくない。
発達障害の原因となる種々の疾患における脳波学的研究は多いが,必ずしも十分とはいえない。これは,一つには,原因疾患の解明が十分でないことによると思われる。ここでは,主として精神薄弱ならびに脳性麻痺(症状)の原因となる疾患の脳波について,とくに最近の知見を展望してみたいと思う。
EEG, sleep and evoked response studies in developmental disorders have been reviewed.
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