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Ⅰ.緒言
Pulvinar(視床枕)は系統発生学的にヒトにおいて最高に発達し26,40),その発達は大脳皮質の頭頂葉,縁上回および後頭連合領もしくは角回の発達と密接に関係している14,32)。これらの大脳皮質領はヒトの精神機能にとって重要な統合領であるから30),したがって,それらとの間に投射線維を持っPulvinarも,視覚識別23,5)や言語などを含む高級な精神活動に関連した重要な機能を担っていることが推定される。しかしPulvinarの機能的意味については今日なおほとんど知られていない。
Pulvinarの機能を理解するためには,まずPulvinarの細胞構築学的各部分と大脳皮質領野間との詳細な線維結合の対応関係を明らかにしなければならない。しかしこの点についても,人脳における詳細な研究は少なく2,4,21,29,31,33〜35),したがって症例の追加と線維結合の分析が強く望まれるわけである。
Die retrograde Degeneration im Pulvinar wurde bei Patienten mit Nekroseherden in Grosshirnrinde und Mark des Temporo-Parieto-Occipitallappens zytoarchitektonisch untersucht. 4 Gehirne wurden mit Formalin fixiert, im Paraffin eingebettet und Schnittserien angefertigt. Fur die zytoarchitekto-nische Gliederung des Pulvinar wurde die Nomenklatur von Niimi benutzt.
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