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特集 第8回「脳のシンポジウム」
主題:ニューロパチー研究の最近の問題
Familial Amyloid Polyneuropathy—家族性アミロイドポリニューロパチー
Familial amyloid polyneuropathy
荒木 淑郎
1
Shukuro ARAKI
1
1川崎医科大学内科学
1Department of Medicine, The Kawasaki Medical college
pp.126-135
発行日 1973年2月10日
Published Date 1973/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903480
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I.はじめに
amyloidosisとは,原因不明の代謝異常性疾患であり,病理学的には,非定型的なhyaline様の物質(amyloidと呼ばれるCongo-red陽性物質)が,身体内の種々の結合織に異常に沈着することを特徴とする。臨床症状は,障害の分布と程度によって多彩である1)。
従来,amyloidosisは,わが国では比較的にまれな疾患として取り扱われてきたが,最近では,生検法が導入されて生前診断が可能となり,本症の臨床例が次第に増加し,欧米なみに近づきつつある2,3)。とくにリウマチ学の領域においては,リウマチ様関節炎患者の約25%にamyloidは剖検時に認められており,また直腸生検では5%に,腎生検では,10〜12%に認められるなどより,その頻度は,単に偶然の合併以上のものがあると考えられている4〜6)。
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