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特集 第8回「脳のシンポジウム」
主題:神経伝達物質研究の進歩
神経伝達物質としてのアミノ酸の作用
The effect of amino acids: Possible neurotransmitters
竹内 昭
1
Akira TAKEUCHI
1
1順天堂大学医学部生理学教室
1Department of Physiology, School of Med., Juntendo Univ.
pp.46-51
発行日 1973年2月10日
Published Date 1973/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903471
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I.はじめに
アミノ酸が伝達物質の候補者として登場してきてから,すでに十数年が経過している。この間,中枢神経系をも含めて多くの組織で,アミノ酸が興奮性もしくは抑制性伝達物質に類似した作用を示すことが知られていた。しかしながらこれらが必ずしも伝達物質としての評価を受けず,むしろ伝達物質の候補から除外された時期もあった。このような不確かさ―それは現在も続いているが―の一部は,中枢神経系などの複雑な構造における実験上の制約により,十分正確なデータを得ることが困難なことも一つの理由であろう。
ここではL-グルタミン酸とγ-アミノ酪酸(GABA)についてザリガニ神経筋接合部で得られた結果について述べ,中枢神経での伝達物質を考える際の参考に供したいと考える1〜4)。
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