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特集 神経病理—第10回日本神経病理学会総会より
電子顕微鏡・組織化学・組織培養
培養神経組織での狂犬病ウイルス感染実験
Rabies Virus Infection to the Nervous Tissue in vitro
米沢 猛
1
,
松本 清一
2
,
河合 明彦
2
Takeshi Yonezawa
1
,
Seiichi Matsumoto
2
,
Akihiko Kawai
2
1京都府立医科大学病理学教室
2京都大学ウイルス研究所
1Department of Pathology, Kyoto Prefectural University of Medicine
2Kyoto University Virus Research Institute
pp.253-256
発行日 1970年7月5日
Published Date 1970/7/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903130
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狂犬病ウイルスは向神経性の最も顕著なウイルスであり,特異なNegri小体,Lyssa小体などの細胞質封入体の出現とか神経組織へのウイルス侵入の径路などの細胞学・ウイルス学上の種々の問題のあるウイルスである。したがつて,これらの問題について多くの報告がある。それらのうち,最近の報告として感染に伴う神経細胞・膠細胞の変化について松本・宮本ら6〜9)による微細構造の検索があり,また螢光抗体法による大谷10)・山本ら11)の報告がなされている。これらはいずれもin viloの実験であるが,in vitroの神経組織での研究がFernandez & Pomerat3)によつて報告されている。この報告は,培養した後根神経節に狂犬病固定毒(Flury株)を感染せしめ,これによつて生ずる諸細胞の変化,螢光抗体および電顕による検索結果を扱つたものである。
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