特集 第1回国際神経科学会展望・2
脱髄疾患の病理
Armando Ferraro:Synthesis
白木 博次
pp.679-681
発行日 1958年4月30日
Published Date 1958/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431901641
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発疹性(麻疹,猩紅熱,水痘,風疹,天然痘)ならび非発疹性だが感染性(グリッペ,インフルエンザ,非型肺炎,上気道感染,耳下腺炎)などの諸疾患のとき,その合併症として脳脊髄炎がおこることが知られている。そしてそれらの臨床像から,脳脊髄が汎発性におかされていることが示される。つまり脳炎刺戟症状,嗜眠,錐体路障害,筋攣縮,ケイレン,昏睡,失調,小脳—前庭機能障害などがそれである。
また種痘ならび狂犬病ワクチン接種後脳脊髄炎も,中枢神経系に広汎な病変をひきおこす。内村白木は後者の例を報告しているが,神経症状にくわえて,この場合,精神症状もみられた。
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