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特集 第1回国際神経科学会展望・2
放射能の神経病理学
1 宇宙線—Herman Yagoda:人脳模型による宇宙線照射の実験/Jacob Eugster:Yagodaに対する討論
A study of cosmic ray heavy primary hits in a phantom of a human brain.
pp.681-683
発行日 1958年4月30日
Published Date 1958/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431901642
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宇宙線の放射線生物学的興味の中心は,この重い原子核(6炭素→26鉄)にある。それはその粒子が組織を通過するとき,とくにその軌跡の最後の部分(thin down region)において,大量のエネルギーを放出し,電離現象をおこなうことによる。それが10μ直径の一つの細胞に支えられると,いちじるしい生物学的化学的活性をもつてくることが推定される。
一次宇宙線の重い原子核は,大気中を通過するうちに,衝突とイオン化によつてエネルギーを消費し,急速に減弱する。したがつて重い原子核を多くふくむ成層圏の宇宙線に,試験動物をさらすことが,その効果を研究する上で重要とたる。著者は78,500〜122,000フィートの高度に気球をあげ,一次宇宙線の重い原子核軌跡の頻度,スペクトルの変化などを研究した。
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