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I.手術適応
従来,てんかんの外科的治療の対象を選択する場合,1)発作が難治性である,2)発作の初発から十分な期間が経過しており,焦点が成熟している,3)発作が患者の日常生活,社会生活の大きな障害となっている,4)適切な薬物療法がすべて無効である,5)患者は精神的,肉体的に術前検査や手術に十分協力することができる,などが判断基準としてあげられてきた28)。
しかし,精度の高い診断技術の開発やてんかん手術そのものの安全性の進歩とともに,より柔軟で真に患者のためとなる手術適応が考慮されるようになってきた,画像上,外科的に完治かそれに近い治療効果が得られる可能性が高い病変が発見された場合,いたずらに大量の抗てんかん薬に依存するよりは,外科的治療を優先する考え方が見られるようになってきた。また,小児,とくに乳幼児の場合,重症てんかん発作が反復すると,短期間に大脳機能の荒廃が生じることは経験的に知られている。このような乳幼児の大脳機能を保護し,なるべく正常に近い発達を取り戻す目的で,可及的早期に外科治療を行うことの重要性が次第に認識されつつある32)。また,転倒発作を反復し外傷が絶えない重症てんかんでは,脳梁離断術が劇的な効果をもたらすことも知られてきた24,26)。
The pathological substrates which are identifiable on MRI as a cause of epilepsy involve cortical dysplasia, hippocampal sclerosis, neoplasm, angioma, and focal atrophy. In our series of epilepsy surgery, cortical dysplasia is one of the most frequent causes of extratemporal epilepsy and occupies 35% of its surgical specimens. It takes various forms of abnormality, including pachygyria, polymicrogyria, focal cortical dysplasia, hemimegalen-cephaly, schizencephaly, or tuberous sclerosis. On MRI, they are detected as an abnormal contour of the cortex, blurring of the gray matter and white matter junction, or abnormality of myelination.
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