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運動を遂行する前の準備期間中に活動の変化をするニューロン(準備関連活動)は脳のさまざまな領域に存在することが知られているが,運動前野背側部には他に例をみないきわめて著明な活動の変化をするものが密に存在する。この活動には行われるべき運動のパラメーターに関する要素が多分に含まれており,この領域が脳の高次機能の一つである運動のプログラミングに重要な役割を果たしていることが示唆されている。また,この活動は同一の運動を準備するときに,運動の指示信号として条件付き視覚信号が用いられたときに選択的に応答するものがあり,とくにこのような感覚誘導性運動の準備状態の形成に寄与していると思われる,これらの知見から示唆される運動前野背側部の機能は,この領域を傷害したときに生じる運動障害と高い整合性を有している。
Dorsal premotor cortex (PMd) is regarded as one of the cortical motor areas, especially involved in motor preparation. This is because PMd has distinct sustained activity during a period after instructions for impending movements were given. The activity was termed set-related, and contained several characteristics specially related to forthcoming movements, rather than other aspect of behavioral significance such as attention, or short-term memory of sensory signal used for the instruction.
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