特集 緩和ケア実践マニュアル Start Up & Beyond PEACE
Part3 症状別緩和ケアスキルBeyond PEACE
倦怠感—Cancer-related fatigue
松尾 直樹
1
1外旭川病院ホスピス
pp.90-95
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200377
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
総論
がんに伴う倦怠感
がんに伴う倦怠感(cancer-related fatigue)は化学療法中、放射線療法中、終末期のいずれの時期でも高頻度に認められる。特に予後が1ヶ月以内では他の身体症状よりも頻度は高く、その苦痛の強度も急速に増強する1。
がんに伴う倦怠感の機序としては、サイトカインによる一次的倦怠感と貧血や薬剤などによる二次的倦怠感が想定されている2。一次的倦怠感は、がんやがん治療によるサイトカインの調節障害との関連が推測されている(Fig.1)。
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.