特集 マインドフルネスを医療現場に活かす
キーパーソン
ジョン・カバットジン
越川 房子
1
,
石川 遥至
1
1早稲田大学文学学術院心理学教室
pp.88-92
発行日 2018年2月15日
Published Date 2018/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200260
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ジョン・カバットジンと暝想の出合い
わが国でもマインドフルネスという言葉をよく見聞きするようになった。マインドフルネスは仏教の修行法に端を発しているが、医学・臨床心理学の領域で用いられるそれは、宗教とは一線を画し、科学的データに基づいて適用されるものである。そのパイオニアがマサチューセッツ大学名誉教授のジョン・カバットジン(Jon Kabat-Zinn)である。
彼のバックグラウンドは分子生物学で、1971年にマサチューセッツ工科大学(MIT)において、ノーベル生理学・医学賞受賞者のサルバドール・ルリアのもとで博士学位を取得している。このことは彼が仏教の修行法に源をもつマインドフルネス瞑想を、あくまでも宗教とは一線を画した科学的エビデンスに基づく技法として展開した姿勢に大きく寄与していると言える。
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