Feature Topic 早期緩和ケアの正体
Temel論文のインパクトと現在
—インタビュー—早期からの緩和ケアの現実とその可能性—在宅診療の最前線から
新城 拓也
1
1しんじょう医院
pp.55-64
発行日 2016年2月15日
Published Date 2016/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200041
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「早期からの緩和ケア」とはなにか
新城 「早期からの緩和ケア」とはなにか。それは、「外来での緩和ケア」のことと考えています。
患者さんが、外来通院できる段階にある場合、当然家で暮らしています。仕事をしている人もいます。最近、「末期になっても家にいることができます」という生活の場所を取り立てて強調する風潮がありますね。療養の場それ自体に焦点を当てるようなものの見方。よく考えると、病院に入院していないがんの患者さんは外来にきているのですから、その療養の場は「家」なんです。「末期になっても家にいる」ということの裏には「本当なら入院している人が家にいる」という意味が含まれているのだと思います。そういった先入観にとらわれずに、療養の場を意識しない段階で行なわれているのが、「早期からの緩和ケア」です。
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