Feature Topic 早期緩和ケアの正体
Feature Article
看護の視点から—「早期からの緩和ケア」の思考と実践
武見 綾子
1
1川崎市立井田病院看護部がんサポートチーム
pp.38-39
発行日 2016年2月15日
Published Date 2016/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200038
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「早期からの緩和ケア外来」が開設して
私は緩和ケアチームの看護師として、院内横断的に活動しています。緩和ケアチームで入院中の患者さんのケアを行なう以外にも外来、がん相談室や電話での相談などさまざまな場で、緩和ケアの提供を行なっています。
「早期からの緩和ケア外来」が開設され、診察時に同席する場合や診察後の面談でかかわる機会があります。患者さんや家族が現在どのような思いを抱えているか、がんになったことで生活にどのような変化が起きているか、悩みや困っていること、家族や身近な人との関係性はどうか、今後どのような希望をもっているかなど、それぞれの患者さんや家族が語ることを、まずは十分に聴くというケアを行なっています。患者さんの語りを聴きながら、それぞれの思いに共感し、感情の表出を促すようコミュニケーションを図ります。緩和ケア外来での患者さんは多くの場合、継続的に通院することになります。そのため、早い段階から関係性を築き、看護師としても継続的に援助を行なうことを表明します。本稿では、私自身が看護師として患者さんや家族にどのようなケアを提供しているのか、日々心がけていることをお伝えしたいと思います。
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