特集 知っておくべき!モノクロな薬たち(注:モノクローナル抗体の話ですよ〜)
【第1部 あなたもよく使うモノクロな薬たち(非腫瘍性疾患)】
❺骨粗鬆症・骨軟化症に使用するモノクローナル抗体—デノスマブ、ロモソズマブ、ブロスマブ
田中 健一
1
,
岡田 洋右
1,2
,
田中 良哉
1
1産業医科大学 医学部 第1内科学講座
2産業医科大学病院 臨床研究推進センター
キーワード:
骨粗鬆症
,
FGF23
,
くる病・骨軟化症
,
RANKL
,
スクレロスチン
Keyword:
骨粗鬆症
,
FGF23
,
くる病・骨軟化症
,
RANKL
,
スクレロスチン
pp.670-673
発行日 2023年6月15日
Published Date 2023/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429204320
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CASE
原発性副甲状腺機能亢進症術後の閉経後骨粗鬆症に対し、ロモソズマブが有用であった1例
患者:60歳、女性。57歳時に原発性副甲状腺機能亢進症と診断され、副甲状腺腫瘍に対し外科的切除された。術前の骨密度Tスコアは腰椎(L1〜4):-4.6、大腿骨頸部(FN):-3.9と著明に低値であったが、1年後の骨密度変化率はL1〜4:+12.6%、FN:+10.6%と上昇した。しかし、術後2年目の前年比骨密度変化率はL1〜4:+1.9%、FN:-0.6%と改善が乏しく、閉経後骨粗鬆症の影響と考えられた。骨折の危険性の高い骨粗鬆症に対してロモソズマブを12カ月使用したところ、前年比骨密度変化率はL1〜4:+22.9%(Tスコア-2.5)、FN:+14.8%(Tスコア-3.1)と著明に上昇した。その後はデノスマブに変更して治療を継続している。
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