特集 知っておくべき!モノクロな薬たち(注:モノクローナル抗体の話ですよ〜)
【第1部 あなたもよく使うモノクロな薬たち(非腫瘍性疾患)】
❻片頭痛に使用するモノクローナル抗体—ガルカネズマブ、フレマネズマブ、エレヌマブ
稲福 徹也
1
1稲福内科医院
キーワード:
片頭痛
,
慢性片頭痛
,
CGRP関連抗体薬
,
頭痛の診療ガイドライン2021
,
国際頭痛分類 第3版
Keyword:
片頭痛
,
慢性片頭痛
,
CGRP関連抗体薬
,
頭痛の診療ガイドライン2021
,
国際頭痛分類 第3版
pp.674-677
発行日 2023年6月15日
Published Date 2023/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429204321
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CASE
ガルカネズマブにより人生が激変した慢性片頭痛の1例
患者:40代、女性。中学生頃から繰り返し頭痛があり市販薬で対処していた。5年前に頭部MRIを撮影したが異常はなく、2年前にA医院(頭痛専門医)を受診し「慢性片頭痛・薬剤の使用過多による頭痛」1)と診断された。片頭痛予防薬であるバルプロ酸(デパケン®)200 mg 1錠/就寝前が開始され、頭痛日数は月に15日→10日以下に減少していた。しかし2カ月前より仕事が多忙になり、連日スマトリプタン50 mgを使用するようになった。担当医より最近発売されたCGRP(calcitonin gene-related peptide)抗体製剤を紹介され、藁にもすがる思いで開始した。ガルカネズマブ(エムガルティ®)120 mgオートインジェクター2筒を皮下注射したところ、1週間目から「頭のスッキリ感が違う。パソコン作業も進む。自宅でも横になることなく、娘とも会話ができるようになり人生が変わった」と外来受診時に話された。
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