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増刊号特集 最近のトピックス2023 Clinical Dermatology 2023
5.皮膚科医のための臨床トピックス
Moderna社製新型コロナウイルスワクチンによる遅発性大型局所反応
Delayed large local reaction to SARS-CoV-2 mRNA-1273 vaccine
東野 俊英
1
Toshihide HIGASHINO
1
1自衛隊中央病院皮膚科
1Department of Dermatology, Self-Defense Forces Central Hospital, Tokyo, Japan
キーワード:
新型コロナウイルス
,
COVIID-19
,
ワクチン副反応
,
SARS-CoV-2
,
紅斑
,
圧痛
Keyword:
新型コロナウイルス
,
COVIID-19
,
ワクチン副反応
,
SARS-CoV-2
,
紅斑
,
圧痛
pp.146-148
発行日 2023年4月10日
Published Date 2023/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206988
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summary
遅発性大型局所反応(delayed large local reaction)はModerna社製の新型コロナウイルス(COVID-19)ワクチンであるmRNA-1273(Spikevax®)の第1回目接種後にしばしば生じる予後良好な皮膚副反応であり,米国ではCOVID arm,本邦ではモデルナアームと俗に呼ばれている.これまでの横断研究から,性別では女性において,年齢階層別では中年層において,それぞれ発症リスクが高いことが報告されている.第2回目以降の接種後に発症することは稀で,アレルギー検査での再現性もないため発症機序は明らかにされていないものの,疫学的傾向と病理組織学的所見における共通点からIV型アレルギー類似の免疫反応であると考えられる.既報における本副反応の本邦発症率は欧米における発症率よりきわめて高いことから日本人は発症リスクが高い可能性があり,他の遅発性皮膚副反応を含め今後も注視する必要がある.
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