特集 —どうせやせない!? やせなきゃいけない??苦手克服!—「肥満」との向き合い方講座
【実践編】忙しい外来でもできる! エビデンスに基づく肥満診療
❷外来でできる「運動療法」—肥満治療における運動の意義と勧め方
勝川 史憲
1
1慶應義塾大学 スポーツ医学研究センター
キーワード:
運動療法
,
減量維持
,
レジスタンス運動
,
自己決定理論
,
内発的動機づけ
Keyword:
運動療法
,
減量維持
,
レジスタンス運動
,
自己決定理論
,
内発的動機づけ
pp.835-839
発行日 2022年7月15日
Published Date 2022/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429203810
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Case
運動継続の効果を長期間観察しえた一例
患者:初診時34歳(現在59歳)、男性。会社員。身長180cm、体重104kg、BMI 32.1。
現病歴:食事療法とウォーキングにより、6カ月で10%の減量を達成し維持していた。しかし2年目以降、ウォーキングを続けるも、体重は再増加し110kg台となる。その後、仕事がストレスフルな状況となり、勤務時間外もすぐ対応できるよう携帯電話を持ってスポーツジムに長時間滞在するようになり、体重は90kg台となる。(営業職のため)飲酒機会は多く、受診前から会社診療所で処方されていた降圧薬は体重減少後も継続しているが、体重・血圧以外の健診項目は正常範囲。受診後25年が経過し、整形外科的問題のため運動継続に種々の障害が出始め、体重は漸増している。
体重コントロールは、長期間にわたる課題であることが実感される。今後、定年退職による飲酒習慣の変化がどのように影響するか、興味がもたれる。
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