特集 AI時代の医師のクリニカル・スキル—君は生き延びることができるか?
【Ⅱ章】AI実装医療における医師のクリニカル・スキル
❹「病い体験」を“物語”として捉え関与するための技法—NBM(narrative-based medicine)を実践する
小林 美亜
1
1千葉大学医学部附属病院
キーワード:
患者の物語
,
チャットボット
,
ボイスボット
,
音声認識AI
,
NLP
,
自然言語処理
,
音声対話型AI
,
NBM
,
narrative-based medicine
Keyword:
患者の物語
,
チャットボット
,
ボイスボット
,
音声認識AI
,
NLP
,
自然言語処理
,
音声対話型AI
,
NBM
,
narrative-based medicine
pp.330-334
発行日 2022年3月15日
Published Date 2022/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429203640
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Case(仮想)
患者:Aさん、37歳、女性
現病歴:不正出血が続き、近所のクリニックで子宮がんの可能性を指摘され、総合病院を受診した。細胞診やMRI検査を受け、AIが告知を行った。
AI 子宮頸がんのステージⅢAです。左の卵巣に転移がみられます。
Aさん なぜ、こんな病気になってしまったんでしょうか?
AI human papillomavirusというウイルスの感染が原因です。性的接触により、子宮頸部に感染します。
Aさん ……。私は、これまで真面目に一生懸命働いて生きてきました。ようやく最近、結婚もでき、これから出産もと考えていたんです。
AI それは素晴らしいですね。おめでとうございます。高齢出産はリスクが高くなります。
Aさん ……。新しいお店をオープンしたばかりで、今は治療を受けられる状況になくて…。
AI そうなんですね。それなら、お店を閉めるか、誰かにお店をお願いしましょう。
Aさん ……。もう結構です。
AI 承知しました。また困ったことがあれば、いつでも相談してくださいね。
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