特集 困っている“あなた”に届く 認知症診療
【認知症診療case by case】
[ミニコラム(患者体験)]医師も患者も、もっと楽になるために
樋口 直美
pp.1482-1484
発行日 2019年12月15日
Published Date 2019/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202401
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◦「うつ病」治療で失われた6年間
私は41歳の時、不眠で精神科を受診。「うつ病」と診断された(その数年前に人の幻視が度々あったが、目の錯覚と認識)。「症状が違う」と伝えたが、「仮面うつ病」と説明された。服薬と同時に朦朧とし、認知症検査を希望したが否定された。薬の種類と量が増え、劇的に悪化。手足の震え、失神なども出て、仕事を退職。薬を変え減量すると、いくつかの症状は改善したが、薬物治療は6年弱続き、記憶障害などの副作用に苦しんだ。途中、音楽幻聴を伝えたが、取り合われなかった。「薬を止めたい」と毎年交代する主治医に伝え、同じ総合病院の7人目の主治医が初めて同意。薬を中止すると、回復した。
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