みるトレ Special・34
非典型的な咽頭炎に気をつけろ!
佐田 竜一
1
1天理よろづ相談所病院 総合診療教育部
pp.1261-1265
発行日 2019年10月15日
Published Date 2019/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202316
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
患者:20歳、女性
主訴:発熱、咽頭痛、咳、下痢
生活歴:外来勤務の看護師。飲酒・喫煙なし。sick contactは不明確、渡航歴・動物曝露なし。特定のパートナーはおらず、性交渉経験はない。
既往歴:特になし
薬剤歴:定期内服なし。サプリメントや漢方もなし。
現病歴:5日前から、発熱とともに咽頭痛が出現。嚥下時痛も認めたが、食事はなんとかとれる程度であった。手元にあったアセトアミノフェン頓服で経過観察していたが症状の改善を認めず、2日前から咳が強くなり、前日からは軟便も出てきたため受診。
身体所見:体温39.2℃、脈拍94回/分・整、血圧110/64mmHg、呼吸数24回/分、SpO2 96%(室内気)、GCS(Glasgow Coma Scale)E4V5M6。
口腔内湿潤と咽頭発赤、口蓋扁桃にごくわずかなpusあり(図1)。浅頸部リンパ節を触知するが、圧痛なし。心音・呼吸音、腹部・四肢に明らかな異常なし。
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.