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ヒヤリ・ハット
堀江 勝博
1
1聖路加国際病院救命救急センター
pp.483-484
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202025
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CASE
患者:55歳、女性。
既往歴:アルコール依存症。
主訴:意識障害。
現病歴:来院2日前は家族が電話をし、話ができる状態であった。
来院前日の朝は、電話をしたところ呂律が回っていない状態で、来院前日の午後には電話はつながらない状況であった。
来院当日は電話をしても応答がないとのことで、家族が見に行ったところ、自宅内で倒れているのを発見し、救急要請となった。
身体所見:
●意識:GCS(Glasgow Coma Scale)E4V1M1。
●バイタルサイン:体温36.8℃、脈拍数126回/分、血圧73/63mmHg、呼吸数30回/分、SpO2 100%(room air)。
●身体所見:全身状態はsickで、るい痩著明。背部・肩甲骨にⅡ度の褥瘡あり。ツルゴール低下、舌乾燥著明。その他に明らかな異常所見なし。
●経過:バイタルサイン、身体所見からはhypovolemic shockと判断し、補液を施行。また、来院後に下痢があり、CDトキシンを提出し、CDトキシン陽性であったことから、「Clostridioides difficile感染症」と診断。精査加療目的で、当院集中治療室に入院となった。
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