特集 意外な中毒、思わぬ依存、知っておきたい副作用—一般外来で!OTCも処方薬も!
【OTC薬剤による中毒症・依存症】
アセトアミノフェンによる肝障害
八百 脩平
1
1京都岡本記念病院総合診療科
キーワード:
アセトアミノフェン
,
肝障害
,
薬物血中濃度
,
Rumack-Matthewノモグラム
,
N-アセチルシステイン
Keyword:
アセトアミノフェン
,
肝障害
,
薬物血中濃度
,
Rumack-Matthewノモグラム
,
N-アセチルシステイン
pp.147-150
発行日 2019年2月15日
Published Date 2019/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201891
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Case
抗てんかん薬、アセトアミノフェン常用内服中患者におけるアセトアミノフェン多量内服の1例
患者:26歳、女性。
既往歴:てんかん、解離性障害、不安神経症、線維筋痛症。
内服歴:カルバマゼピン、フルニトラゼパム、トラムセット配合錠など。
現病歴:上記既往で、近医精神科に通院中であった。来院当日に母親と口論になった後、抑うつ気分が増悪した。来院2時間前に、自殺目的に、普段常用しているトラムセット配合錠を24錠内服し、気分不良が生じたため、救急搬送となった。トラムセット配合錠やカルバマゼピンの内服歴から、アセトアミノフェン中毒のリスクが高いと判断し、N-アセチルシステインを経鼻胃管から投与した。後日判明した血中アセトアミノフェン濃度は、治療域以下であった。
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