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患者:74歳、女性
主訴:発熱、皮疹
既往歴:C型肝炎/肝硬変(Child-Pugh分類B:中等度以上の腹水貯留+Alb3.0g/dL=8点)
職業歴・生活歴:主婦。夫と2人暮らし。海外渡航歴・動物曝露歴なし。不特定多数との性交渉歴なし。
薬剤歴:ラクツロース、酸化マグネシウム、アテノロール、フロセミド、スピロノラクトン
現病歴:ADL屋内自立の方で、受診2日前まで家事もできていた。1日前から悪寒が出現し、当日に39℃の発熱と動作困難も出現したため、救急外来を受診。腹水にWBC1000/μL(うちNeut560/μL)を認め、「特発性細菌性腹膜炎」の診断で入院となった。抗菌薬はセフトリアキソン2g/日を選択し、腹水培養からは大腸菌のみ検出された。入院5日目、患者が皮疹に気づきナースをコールした際には、体温も38.1℃と上昇していた。
身体所見:血圧132/68mmHg、脈拍数91回/分・整、体温38.2℃、呼吸数22回/分、GCS(Glasgow Coma Scale)E4V5M6、SpO296%(室内気)。頭頸部・胸部に明らかな異常なし。腹部に波動を触れ、shifting dullness陽性。体幹に膿疱を伴う紅斑が散在している(図1)。
血液検査所見(入院5日目):WBC8,400/μL(Neut92%、異型リンパ球なし)、Hb10.8g/dL、Plt7×104/μL、TP6.1g/dL、Alb2.4g/dL、AST45IU/L、ALT48IU/L、ALP389IU/mL、T-Bil2.1mg/dL、BUN11mg/dL、Cr0.6mg/dL、Na133mEq/L、K4.0mEq/L、Cl98mEq/L、CRP2.8mg/dL
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