特集 フィジカル改革宣言! ──診断からフォローアップまで
【部位別極意!何を意識して診ているか?】
—皮膚—発熱と皮疹でドキドキしない内科医になるために
佐田 竜一
1
1亀田総合病院 総合内科・内科合同プログラム
キーワード:
日本紅斑熱
,
視診
,
発疹学
,
VS WATER
Keyword:
日本紅斑熱
,
視診
,
発疹学
,
VS WATER
pp.128-133
発行日 2016年2月15日
Published Date 2016/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200462
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Case
急な発熱と横紋筋融解をきたした60歳台女性をしっかり視診したら……
患者:60歳台,女性. 主訴:転倒,発熱.
現病歴:10月のある日,散歩中に転倒し動けなくなっているところを近所の人に発見され救急搬送.39℃台の発熱以外に明らかな所見なく,頭部CTでも異常はなかったが,クレアチンキナーゼ(CK)が2,393IU/mlと上昇していたため,即日入院となった.
入院後は発熱が持続し,CKは20,000台まで上昇.さらに,入院2日目朝からショックバイタルになったため,ICUに入室した.その際の身体診察で,体幹・手掌を含む四肢に淡い紅斑があること(写真1),さらに左下腿膝窩部にダニが付着していること(写真2)が発見された.患者自身はダニに噛まれたことに全く気づいていなかった.ミノサイクリン200mg/日を開始したところ速やかに症状は軽快し,感染症研究所に提出した抗体検査にてRickettsia japonica IgG/IgMともに陽性であったことから,「日本紅斑熱」と診断した.
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