特集 オンコ・ジェネラリスト—「がん」に強い総合診療医をめざして
【がん診療の進歩Q&A】
新たな概念「geriatric oncology」(高齢者のがん診療)とは?
後藤 悌
1
1国立がんセンター中央病院 呼吸器内科
キーワード:
高齢者
,
臓器機能の低下
,
コミュニケーション
Keyword:
高齢者
,
臓器機能の低下
,
コミュニケーション
pp.1258-1260
発行日 2018年9月15日
Published Date 2018/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201702
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Case
オシメルチニブにより粘膜障害を起こした一例
患者:84歳、男性。EGFR陽性・多発肺転移の非小細胞肺がん。
現病歴:ゲフィチニブによる治療を受けており、「爪囲炎」のため日常生活に支障も出ており、繰り返し減量・休薬を打診したが、たっての希望で継続していた。
多発肺転移の増大を認めたため、気管支鏡による再生検を実施したところ、EGFR T790M遺伝子変異があったため、オシメルチニブ通常量80mg/日を開始した。開始後7日目から「角膜炎」「口内炎」「胃炎」の症状を呈していたが、減量の打診を恐れて来院せず、10日目に緊急受診・入院となった。2週間の休薬にて症状は改善し、40mg隔日投与から再開し、大きな有害事象もなく経過している。
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