特集 今そこにある、ファミリー・バイオレンス|Violence and Health
【スペシャル・アーティクル】
医療現場・職場における「ハラスメント」—医療者↔患者・家族、医療者↔医療者
保坂 隆
1,2,3
1保坂サイコオンコロジー・クリニック
2聖路加国際病院
3聖路加国際大学
キーワード:
モラル・ハラスメント
,
パワー・ハラスメント
,
セクシュアル・ハラスメント
,
マタニティー・ハラスメント
Keyword:
モラル・ハラスメント
,
パワー・ハラスメント
,
セクシュアル・ハラスメント
,
マタニティー・ハラスメント
pp.1523-1528
発行日 2017年11月15日
Published Date 2017/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201215
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Case
職場のストレスで「うつ病」になった一例
患者:38歳、女性。医事課職員。
家族歴:特記すべきことなし。
現病歴:1年前に転職して、病院の医事課に勤務し始めた。やっと仕事を覚えて自信も出始めた半年前より、「院外の研修会に参加するように」と強く上司から言われるようになった。また、上司が不在になる時には、その代行を任されることが多くなり、そのストレスもあり不眠になった。そのうち、複数名で担当していた業務を1人で担当させられるようになった頃には、「同僚や先輩たちからのいじめじゃないか」と気づくようになった。仕事にも行きたくなくなり、メンタルヘルス科を受診した。「うつ病」と診断され、抗うつ薬の治療を開始するとともに、3カ月間の自宅静養が必要であるという診断書を提出した。
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