特集 今そこにある、ファミリー・バイオレンス|Violence and Health
【スペシャル・アーティクル】
「救急(ER)」で生じるさまざまな暴力の予防と対策—“暴れる患者”に組織で向き合う
林 実
1
,
林 寛之
2
1福井県立病院 救命救急センター
2福井大学医学部附属病院 救急部・総合診療部
キーワード:
安全確保が最優先
,
身体抑制は最終手段
,
器質的疾患の検索
,
詳細なカルテ記載
,
病院全体のシステム
Keyword:
安全確保が最優先
,
身体抑制は最終手段
,
器質的疾患の検索
,
詳細なカルテ記載
,
病院全体のシステム
pp.1529-1533
発行日 2017年11月15日
Published Date 2017/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201216
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Case
「膝をぶつけたから早く診ろ」と受付ですごんでいる酩酊状態の男性
患者:40歳、男性。
現病歴:飲酒後に転倒して左膝をぶつけたために、徒歩で来院。受付で「早く診ろ」「以前来た時は30分も待たされたんだぞ」と言って、今にも殴りかかってきそうな勢いである。カルテを確認すると、以前に何度か受診した際にも脅かすような言動があったとの記載がある。「僕がビシッと言ってやりますよ」と自信満々の後期研修医が、腕を組みながら「他の患者の迷惑だから静かにしてください」と注意したところ、「なんだ、お前は! えらそうに!」と言って殴られた。どのように対応すればよかったのだろうか?
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