特集 うつより多い「不安」の診かた—患者も医師も安らぎたい
【医師の不安への処方箋】
difficult patientへの「不安」や「否定的感情」をポジティブにとらえて成長の契機とする
宮田 靖志
1
1愛知医科大学医学部 地域医療教育学寄附講座・医学教育センター
キーワード:
不確実性
,
曖昧さ
,
否定的感情
,
不寛容
,
difficult patient
,
医師の価値観
Keyword:
不確実性
,
曖昧さ
,
否定的感情
,
不寛容
,
difficult patient
,
医師の価値観
pp.1230-1233
発行日 2017年9月15日
Published Date 2017/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201121
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Case
患者:82歳、女性。
既往歴:特になし。高血圧・脂質異常症にて近医通院中。
現病歴:2週間前から「頭がクラクラする」「目の奥が痛む」という症状が出現したため、脳外科および眼科を受診した。MRI検査・眼底検査を含む簡易検査が実施されたが異常なく、「心配ない」と言われたが、症状が続くので不安になって、家族と一緒に総合診療科を受診した。
1カ月前頃から食欲が少し低下してきており、体重が2kg減っている。身体所見に異常はなく、一般血液検査・胸部X線検査にも異常はなかった。
1週間後に再診してもらったが、症状は続いていた。「何か疾患が潜んでいるのだろうか?」「これからどう対処していけばよいのだろう?」と担当医は思い悩み、だんだんと不安になってきた。
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