みるトレ
Case 96
佐田 竜一
1
1亀田総合病院総合内科・内科合同プログラム
pp.65-66
発行日 2016年1月15日
Published Date 2016/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200446
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Case 96
患者:81歳,男性.
主訴:発熱,咳,痰,呼吸苦.
生活歴:もともとADLは自立.喫煙20本/日×50年.飲酒なし.
既往歴:10年前からCOPD(慢性閉塞性肺疾患)で内科かかりつけ.急性増悪にて2回入院歴あり.
3カ月前にS状結腸の穿孔性憩室炎にて入院歴あり(保存的治療で軽快).
内服歴:アムロジピン,プレドニゾロン3mg,モンテルカスト10mg,シロドシン8mg,カルシトリオール0.25μg,ランソプラゾール15mg,ベサフィブラート400mg,LABA(長時間作用性β2刺激薬)+ステロイド吸入,チオトロピウム吸入中.
現病歴:外科で入院後から食思不振はあったが,なんとか自宅生活できてきた.10日前から咳・痰が増加し,9日前に近医を受診し,クラリスロマイシンを処方された.しかし症状は軽快せず,7日前から断続的に発熱するようになり,入院当日は動くだけで息切れが強くなったため受診.
身体所見:体温38℃,血圧122/75mmHg,呼吸数20回/分,脈拍数105回/分,SpO2 92%(室内気).
short trachea(気管短縮)あり,呼気延長あり,陥没呼吸あり,両側肺野でwheeze聴取.
検査所見:WBC 12,400/μl,Hb 15.4g/dl,Plt 26.2万/μl,CRP 12.29mg/dl,BUN 25mg/dl,Cr 1.25mg/dl.喀痰グラム染色(図1).
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