特集 妊婦・褥婦が一般外来に来たら─エマージェンシー&コモンプロブレム
ONE MORE GM
pp.63-64
発行日 2016年1月15日
Published Date 2016/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200445
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Q1 産科的緊急・超緊急疾患の鑑別のポイントは?
A1 次の❶〜❺である.
❶ABCとバイタルサイン.
ルート確保,輸液,酸素投与(高濃度),体位変換(原則左側臥位),必要があれば気道確保(Airway)や呼吸管理(Breathing),循環(Circulation).
❷破水や出血の確認.
出血の有無,量(具体的にコップ1杯とか洗面器半分程度,あるいはシーツ・下着・タオルなどにどの程度付着したか,あるいは漏れ出たかなど),破水(持続的な水様帯下)を聴取,必要があれば会陰部の視診を行い,何か出てきていないか,出てきているとすれば何が見えるか(児頭・あるいは臍帯などの附属物が見えないか,出血や羊水の流出は続いているか)を確認する.
❸腹痛の性状・強さ・間欠的か持続的かを確認する.
子宮の触診を行い,収縮の有無(硬くなっているか,周期的か持続的か),硬さ(板状硬ではないか),痛みは間欠的か持続的か,圧痛の有無を診察する.
❹胎動の有無の確認.
必要があれば超音波で胎児心拍の有無,徐脈の有無を確認する(胎児の正常心拍数は110〜160bpm).
❺末梢血と肝酵素・凝固系の採血.
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