特集 感染症を病歴と診察だけで診断する!Part 2
ONE MORE GM
pp.961-963
発行日 2015年10月15日
Published Date 2015/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200368
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Q1 「Lemierre症候群」の起炎菌や治療法の概要を教えてください.
A1 Lemierre症候群といえば,起炎菌はFusobacterium necrophorumですが,Fusobacterium nucleatum, Peptostreptococcus spp.,Eikienella corrodens,Bacteroidesなどや,Case(p.916)のようなPorphyromonas属による発症も報告されています.
治療には,アンピシリン・スルバクタムのようなβラクタマーゼ阻害薬配合ペニシリン系抗菌薬や,メトロニダゾールが推奨されています(カルバペネム系抗菌薬も有効ですが,スペクトラムが広域すぎるため,使用する必然性がない限り控えるべきです).ペニシリンGやクリンダマイシンが有効とする文献もありますが,治療不良の報告もあるため,これら単剤による治療には注意が必要です.適切な治療期間は不明ですが,6週間程度治療されることが多いようです.抗凝固療法併用の是非に関しては,定まった見解はありません.
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