Japanese
English
特集 肝移植の画像診断―生体ドナーの安全とレシピエントの予後向上を目指して
レシピエントの術前画像診断
Pretransplantation radiologic evaluation in the liver transplant recipient
吉澤 淳
1
,
小倉 靖弘
1
,
尾池 文隆
1
,
海道 利実
1
,
上本 伸二
1
Atsushi YOSHIZAWA
1
,
Yasuhiro OGURA
1
,
Fumitaka OIKE
1
,
Toshimi KAIDOU
1
,
Shinji UEMOTO
1
1京都大学医学部 肝胆膵・移植外科
1Department of Surgery,Division of Hepato-Biliary-Pancreatic Surgery and Transplantation,Kyoto University,Kyoto
キーワード:
生体肝移植
,
レシピエント
,
術前画像診断
Keyword:
生体肝移植
,
レシピエント
,
術前画像診断
pp.41-48
発行日 2010年1月15日
Published Date 2010/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100224
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要旨
末期肝疾患を有する肝移植のレシピエントは術前より様々な病態を有している.術前の画像診断は,移植手術方法の計画や実施,術後合併症の予防の点から重要である.術前の感染症の検索,心肺機能評価は術後合併症の観点から,血管の開通,門脈側副血行路の位置と大きさの評価は手術方法の計画の観点から重要である.近年では,肝細胞癌を有する症例が増加している.Multi-detector CTの普及など画像診断の進歩に伴い,肝細胞癌の正確な術前評価が可能になり,再発防止の観点から重要である.本邦では生体肝移植が主流であるため,肝細胞癌に対する肝移植の適応範囲はまだ議論されているが,合理的な適応基準の設定が必要である.
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