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特集 肝移植の画像診断―生体ドナーの安全とレシピエントの予後向上を目指して
ドナー術式(グラフト)選択のための術前シミュレーション
Graft selection in living donor liver transplantation using 3D image processing software
三瀬 祥弘
1
,
佐藤 彰一
1
,
進藤 潤一
1
,
國土 典宏
1
Yoshihiro MISE
1
,
Shoichi SATO
1
,
Jun-ichi SHINDO
1
,
Norihiro KOKUDO
1
1東京大学医学部附属病院 肝胆膵外科学・人工臓器移植外科
1Hepato-Billiary-Pancreatic Surgery Division,Department of Surgery,Graduate School of Medicine,University of Tokyo,Tokyo
キーワード:
生体肝移植
,
肝容積評価
,
術前シミュレーション
,
virtual hepatectomy
Keyword:
生体肝移植
,
肝容積評価
,
術前シミュレーション
,
virtual hepatectomy
pp.33-39
発行日 2010年1月15日
Published Date 2010/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100223
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要旨
生体肝移植では,ドナーの肝容積計算によって,レシピエントのmetabolic demandを満たすグラフトを選択すると同時に,ドナーの安全確保のために十分な残肝を温存する必要がある.多施設で導入されている肝シミュレーションソフトは,視覚的情報に富む3次元画像を提供するのみならず,門脈灌流に基づく肝区域容積を瞬時に算出し,従来のHand-trace法では困難であった肝静脈還流領域の評価を可能とした.これより今まで静脈径から大まかに適応を判断していたグラフト肝静脈再建の要否を,具体的な数値に基づき術前に判定することができる.また,ドナー残肝のうっ血を考慮したグラフト選択が可能となり,より安全な手術を目指すことができる.
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