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Kantansuigazo Volume 11, Issue 4 （July 2009）

肝胆膵画像 11巻4号（2009年7月発行）

Japanese English

特集 SPNのすべて―典型例から非典型例まで

画像検査にて典型像および非典型像を呈した膵SPNの2例 2 cases of solid-pseudopapillary neoplasm presented model image and non-model image by imaging diagnosis 石井康隆 ¹ , 花田敬士 ¹ , 向井伸一 ¹ , 飯星知博 ¹ , 小野川靖二 ¹ , 平野巨通 ¹ , 天野始 ² , 日野文明 ³ , 大林諒人 ³ , 福田敏勝 ⁴ , 黒田義則 ⁴ , 米原修治 ⁵ Yasutaka ISHII ¹ , Keiji HANADA ¹ , Shin-ichi MUKAI ¹ , Tomohiro IIBOSHI ¹ , Seiji ONOGAWA ¹ , Naomichi HIRANO ¹ , Hajime AMANO ² , Fumiaki HINO ³ , Makoto OBAYASHI ³ , Toshikatsu FUKUDA ⁴ , Yoshinori KURODA ⁴ , Shuji YONEHARA ⁵ ¹JA広島厚生連尾道総合病院内視鏡センター ²JA広島厚生連尾道総合病院肝臓病センター ³JA広島厚生連尾道総合病院消化器内科 ⁴JA広島厚生連尾道総合病院外科 ⁵JA広島厚生連尾道総合病院病理研究検査科 ¹Center for Gastroendoscopy,JA Onomichi General Hospital,Onomichi ²Center for Hepatology,JA Onomichi General Hospital,Onomichi ³Department of Gastroenterology,JA Onomichi General Hospital,Onomichi ⁴Department of Surgery,JA Onomichi General Hospital,Onomichi ⁵Department of Pathology,JA Onomichi General Hospital,Onomichi キーワード： solid-pseudopapillary neoplasm(SPN) , MRI所見 , 石灰化 , progesterone receptor Keyword: solid-pseudopapillary neoplasm(SPN) , MRI所見 , 石灰化 , progesterone receptor pp.413-420

発行日 2009年7月15日 Published Date 2009/7/15

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100174

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要旨

　当科で経験した膵SPNの症例を検討し，その診断と治療について報告する．〔症例1〕患者は19歳，女性．主訴は腹部腫瘤．出産後より上腹部不快感，腹部腫瘤を自覚し，徐々に増悪するため，紹介され入院となった．US，EUSでは膵尾部に15cm大の嚢胞性病変を認め，内部に隔壁様構造と乳頭状の充実性病変を認めた．MRIでは，T2強調像にて高信号と低信号が不均一に混在する所見を呈した．内部に出血壊死を伴う膵SPNを疑い，脾合併膵体尾部切除術を施行した．免疫組織染色は典型的ではなかったが，病理組織学的所見より膵SPNと診断した．〔症例2〕患者は34歳，女性．主訴は上腹部痛．US，EUSでは膵尾部に25mm大の嚢胞成分と充実性部分が混在する腫瘤を認め，被膜の石灰化もみられた．ERPでは主膵管の偏移はみられたが，病変との交通は認められなかった．SPNと診断し，膵体尾部切除術を施行した．SPNの画像所見，病理組織学的所見，および発育形式を考えるうえで，重要な症例と考えられた．