Japanese
English
特集 肝胆膵のIntervention―エキスパートからのメッセージ
経皮経肝的アプローチ―肝膿瘍ドレナージ
Percutaneous hepatic abscess drainage
吉岡 哲也
1
,
穴井 洋
2
Tetsuya YOSHIOKA
1
,
Hiroshi ANAI
2
1奈良県立奈良病院 放射線科
2奈良県立医科大学 放射線医学教室
1Department of Radiology,Nara Prefectural Nara Hospital,Nara
2Department of Radiology,Nara Medical University,Kashihara
キーワード:
肝膿瘍
,
IVR
,
経皮的ドレナージ術
,
治療
Keyword:
肝膿瘍
,
IVR
,
経皮的ドレナージ術
,
治療
pp.111-115
発行日 2009年3月15日
Published Date 2009/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100127
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要旨
経皮的肝膿瘍ドレナージ術は主にセルジンガー法で行う.穿刺は超音波ガイド下に行えば比較的容易で,その後はX線透視下に腰の強いガイドワイヤーに沿わせて多側孔を有するドレナージチューブを全側孔が膿瘍腔に位置するまで進める.チューブ留置後は造影を行わず,できる限り膿汁を吸引する.排液の性状によっては1日数回洗浄液の混濁が消えるまで洗浄を行う必要がある.フィブリン塊形成などドレナージが困難なときは腔内にウロキナーゼを注入するとドレナージされやすくなる.細菌検査が陰性化し,膿汁排液が消失した時点で膿瘍腔造影と CT検査で膿瘍腔の縮小と,壁の明瞭化がみられればチューブ抜去可能となる.偶発症は穿刺時の肝内外の血管損傷が多く,動脈損傷には動脈塞栓術で対処する.穿刺経路の肝外臓器損傷は透視を併用すれば回避できる.
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