Japanese
English
特集 肝脂肪沈着の病態と画像
肝脂肪沈着の臨床
妊娠性急性脂肪肝
Acute Fatty Liver During Pregnancy
上野 義之
1
,
福島 耕治
1
,
小暮 高之
1
,
下瀬川 徹
1
Yoshiyuki UENO
1
,
Koji FUKUSHIMA
1
,
Takayuki KOGURE
1
,
Tooru SHIMOSEGAWA
1
1東北大学大学院医学系研究科消化器病態学
1Division of Gastroenterology, Tohoku University Graduate School of Medicine
キーワード:
AFLP
,
HELLP症候群
,
mitochondrial cytopathy family
,
小滴性脂肪肝
,
Rye症候群
Keyword:
AFLP
,
HELLP症候群
,
mitochondrial cytopathy family
,
小滴性脂肪肝
,
Rye症候群
pp.65-69
発行日 2008年1月15日
Published Date 2008/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100010
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要旨
妊娠性急性脂肪肝(Acute Fatty Liver of Pregnancy:AFLP)は妊娠後期の肝障害でも,とりわけ迅速な処置が必要とされる疾患であるが,その診断は主に臨床経過と生化学的な根拠による.病理学的には肝細胞への小滴性の脂肪沈着が特徴的であるが,その本質は Reye症候群などと同様にミトコンドリアを首座とする細胞障害である.病態について,脂肪酸のβ酸化に関与する酵素の変異の関与が報告されているが,いまだ確定していない.CTやUSで肝臓への脂肪沈着は認めない場合も多く,これらの検査が陰性であるということで,本疾患の存在を否定することはできない.
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