特集 産科DIC
病因と病態
急性妊娠脂肪肝
水上 尚典
1
,
玉田 太朗
1
,
安田 是和
2
,
広田 紀男
3
Hisanori Minakami
1
,
Taro Tamada
1
,
Yoshikazu Yasuda
2
,
Norio Hirota
3
1自治医科大学産科婦人科学教室
2自治医科大学一般外科学教室
3自治医科大学第二病理学教室
pp.719-723
発行日 1988年8月10日
Published Date 1988/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207838
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急性妊娠脂肪肝(Acute Fatty Liver of Pregnancy,以下AFLP)は高率にDICを合併し,母児共に予後不良の疾患である1,2)。臨床経過は急激で黄疸がある場合が多いのでしばしば劇症肝炎や他の消化器系疾患と誤られる場合がある。本疾患の存在を知りまたその性格について知れば救命率の向上につながると思われるので本論文では肝炎が疑われたため治療が遅れた2例ならびに分娩後に発症した1例について詳述し,AFLPの性格,診断,治療等に言及する。
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