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特集 生体肝移植と画像―12年の成果と21世紀の展望
病態別にみた京都大学における生体肝移植成績
The Outcome and Prognosis of Living Donor Liver Transplantation
山本 栄和
1
,
木内 哲也
1
,
笠原 群生
1
,
田中 紘一
1
Hidekazu YAMAMOTO
1
,
Tetsuya KIUCHI
1
,
Mureo KASAHARA
1
,
Koichi TANAKA
1
1京都大学大学院移植外科
1Department of Transplantation and Immunology, Kyoto University
キーワード:
生体肝移植
,
治療成績
Keyword:
生体肝移植
,
治療成績
pp.205-211
発行日 2002年3月15日
Published Date 2002/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900395
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本邦における生体肝移植は,1,500例を超える症例を積み重ねている.小児患者に対する肝外側区域または左葉グラフトから始まったが,最近では,右葉グラフトの技術的な問題の克服,ドナーの安全性も確立され,右葉グラフトの積極的な導入が行われるようになった1).適応疾患では小児では胆汁うっ滞性肝不全が過半数を占めるのに対し,成人においては腫瘍症例が全体の5分の1を占め,外科的手術が不可能な症例における治療の選択肢の一つとなっている.治療成績は,小児例(18歳未満)で5年生存率81.2%で,成人例(18歳以上)で66.1%であった.
本稿では,成人例を中心に移植前の病態およびグラフト生着に影響を及ぼす因子を踏まえ,移植成績を概説する.
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