Japanese
English
特集 肝臓移植を理解する
生体ドミノ分割肝移植の経験
Experience of living-donor domino-split liver transplantation
中村 太郎
1
,
藤田 士朗
1
,
江川 裕人
1
,
木内 哲也
1
,
上本 伸二
1
,
猪股 裕紀洋
1
,
田中 紘一
1
Taro NAKAMURA
1
1京都大学移植外科
キーワード:
ドミノ肝移植
,
生体肝移植
,
分割肝移植
,
アミロイドーシス
Keyword:
ドミノ肝移植
,
生体肝移植
,
分割肝移植
,
アミロイドーシス
pp.73-77
発行日 2000年1月20日
Published Date 2000/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904004
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今回,家族性アミロイドポリニューロパチーである50歳代男性の生体肝移植手術において,摘出肝をin situで分割し2人の患者に移植する,いわゆるドミノ分割肝移植を行った.一次レシピエントにおいてはCantlie線で肝を切離し,右葉を摘出,右門脈一下大静脈シャントを作成後,残る左葉を摘出した.一次レシピエントの手術での通常の手術との相違点は,術中胆管造影検査を行ったことと,体内での肝分割を行ったことであったが,造影検査での合併症はなく,肝切離にかかった時間や肝切離時の出血量も少なく,手術手技上の不利益は少なかったと思われた.今回の手技は生体肝移植手技の延長であり,脳死肝移植が発展するまでの間の一手段として有効と思われた.
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