Japanese
English
特集 門脈圧亢進症の病態と治療
胃穹窿部静脈瘤の外科的治療
Surgical Treatment for the Patients with the Fundic Gastric Varices
安保 義恭
1
,
近藤 哲
1
,
田中 栄一
1
,
平野 聡
1
,
奥芝 俊一
1
,
加藤 紘之
1
Yoshiyasu AMBO
1
,
Satoshi KONDO
1
,
Eiichi TANAKA
1
,
Satoshi HIRANO
1
,
Shunichi OKUSHIBA
1
,
Hiroyuki KATOH
1
1北海道大学大学院腫瘍外科
1Surgical Oncology, Division of Cancer Medicine, Hokkaido University Graduate School of Medicine
キーワード:
胃穹窿部静脈瘤
,
Hassab手術
,
選択的シャント手術
,
脾腎シャント
,
S-R shunt
Keyword:
胃穹窿部静脈瘤
,
Hassab手術
,
選択的シャント手術
,
脾腎シャント
,
S-R shunt
pp.764-769
発行日 2001年11月15日
Published Date 2001/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900352
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胃穹窿部静脈瘤に対する治療にはEIS,EVLやB-RTOが選択される傾向にあるが,内視鏡治療抵抗性で再発を繰り返す例や,IVR治療が困難な例には外科治療が有効である.術式にはHassab手術を選択する施設が多く,脾機能亢進症も改善されるなど良好な治療成績が報告されている.また,選択的シャント手術(dis-tal splenorenal shunt DSRS法)も胃周囲血行郭清による静脈瘤消失効果と,新たな脾腎シャントによる胃上部領域の選択的減圧と食道静脈瘤形成予防が可能な特徴がある.手術治療には身体侵襲が加わるため,肝機能が比較的良好な例が適応となるが,胃穹窿部静脈瘤の治療の確実性の点からは今後も治療の選択肢の一つとして意義があると考える.
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