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連載 初心者のための超音波診断―体外式US・14
後腹膜腔・大血管の読み方
Sonographic Findings of the Retroperitoneum and Vascular System
森 秀明
1
Hideaki MORI
1
1杏林大学医学部第3内科
キーワード:
後腹膜腔
,
大血管
,
超音波解剖
Keyword:
後腹膜腔
,
大血管
,
超音波解剖
pp.249-256
発行日 2001年3月15日
Published Date 2001/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900283
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後腹膜腔
1.後腹膜腔の超音波解剖
後腹膜腔は壁側腹膜と筋膜群により囲まれた領域で,前面は腹膜後面から後面は背側筋肉の間で,頭側は横隔膜から尾側は骨盤内へ続いている.後腹膜腔は図1に示すように筋膜により前傍腎腔,腎周囲腔,後傍腎腔に分けられている.前傍腎腔には膵,十二指腸,上行および下行結腸が含まれる.腎周囲腔には腎,副腎,腹部大動脈,下大静脈が含まれる.後傍腎腔には臓器は存在せず,主に脂肪織から成る.解剖学的には後腹膜腔には上記のように種々の臓器や血管が含まれるが,一般に後腹膜疾患という場合はこれらの臓器や血管を除いた結合組織,脂肪組織,筋肉組織,リンパ組織,神経組織などに由来する疾患を指す.
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