連載 久米エコー:手術のための立体的進展度診断
2.肝細胞癌の肝門部門脈,胆管内進展―摘(と)りきれますか?
久米 明倫
1
,
二村 雄次
1
1名古屋大学医学部第一外科
pp.258-265
発行日 2001年3月15日
Published Date 2001/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900284
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
二村(二) 当院内科から肝細胞癌(HCC)の患者さんが紹介されてきましたが,どうも随伴する腫瘍栓が肝門部門脈にまで進展しているようです.こういう患者さんの手術をする時は,腫瘍栓の進展範囲を正確に診断することが重要なんだけど,肝門部門脈からは尾状葉門脈枝(P1)が何本も出ているので話がむつかしくなるんです.当科で超音波検査(US)を担当する久米先生はP1をUSで観察するのを趣味としていますから,今回はP1内腫瘍栓の診断を中心に検査してもらいます.それでは久米先生,どうぞお願いします.
久米(久) こんにちは久米です.それではまず患者さんの病歴をおさらいしておきましょう.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.