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特集 十二指腸乳頭部腫瘍―診断と治療をめぐる最近の話題
症例2 十二指腸乳頭部小細胞型未分化癌
A Case of Small Cell Type of Undifferentiated Carcinoma of the Ampulla of Vater
長澤 圭一
1
,
神谷 順一
1
,
梛野 正人
1
,
上坂 克彦
1
,
湯浅 典博
1
,
小田 高司
1
,
佐野 力
1
,
二村 雄次
1
Keiichi NAGASAWA
1
,
Junichi KAMIYA
1
,
Masato NAGINO
1
,
Katsuhiko UESAKA
1
,
Norihiro YUASA
1
,
Takashi ODA
1
,
Chikara SANO
1
,
Yuji NIMURA
1
1名古屋大学医学部第一外科
1First Department of Surgery, Nagoya Uniyersuty School of Medicine
キーワード:
小細胞型未分化癌
,
未分化癌
,
十二指腸乳頭部
,
幽門輪温存膵頭十二指腸切除術
Keyword:
小細胞型未分化癌
,
未分化癌
,
十二指腸乳頭部
,
幽門輪温存膵頭十二指腸切除術
pp.221-226
発行日 2001年3月15日
Published Date 2001/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900278
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患者は68歳,男性.閉塞性黄疸と診断されPTBD,PTCSを受けた.下部胆管が閉塞し,PTCSでは表面不整でやや発赤する半球状の腫瘍を認めた.内視鏡による生検で小細胞型未分化癌と診断された.十二指腸造影では乳頭部は腫大し.中心は陥凹し潰瘍を形成していた.内視鏡検査でも乳頭が腫大し,潰瘍を形成しており易出血であった.EUSでは腫瘍は十二指腸乳頭部を中心に発育して総胆管を閉塞し,膵実質への浸潤と主膵管の狭窄を認めた.幽門輪温存膵頭十二指腸切除術を施行した.腫瘍は35×25mmの大きさで,腫瘤潰瘍型であった.病理組織検査では十二指腸乳頭部小細胞型未分化癌で,リンパ節転移陽性であった.リンパ管侵襲,神経周囲浸潤ともに陽性であった.術後1年7日目,肝転移で死亡した.
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