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特集 十二指腸乳頭部腫瘍―診断と治療をめぐる最近の話題
十二指腸乳頭部腫瘍の外科的切除と長期予後
Surgical Treatment and Prognosis for Tumors of the Papilla of Vater
木下 壽文
1
Hisafumi KINOSHITA
1
1久留米大学医学部外科学
1Department of Surgery, Kurume University School of Medicine
キーワード:
十二指腸乳頭部腫瘍
,
膵頭十二指腸切除術
,
乳頭部切除術
,
長期生存
Keyword:
十二指腸乳頭部腫瘍
,
膵頭十二指腸切除術
,
乳頭部切除術
,
長期生存
pp.202-208
発行日 2001年3月15日
Published Date 2001/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900275
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十二指腸乳頭部癌(以下乳頭部癌)に対する根治術式は膵頭十二指腸切除術が基本術式であることには異論はない.また乳頭部癌では胃周囲リンパ節転移が少ないことから術後のQuality of Life (QOL)を考慮した幽門輪温存膵頭十二指腸切除術(PpPD)も盛んに行われている.リンパ節郭清については腸間膜根部リンパ節⑭転移も高率であり,また当科では⑭転移陽性例で6例の5年生存例(以下5生例)を得ていることから,リンパ節郭清範囲は系統的⑭郭清を伴う第2群リンパ節郭清が基本と考える,乳頭部切除術は手術侵襲が少なく安全な術式ではあるが,リンパ節郭清や術後の病理学的検索も困難である.また切除断端が陽性となる可能性が高いため,高齢者,全身状態不良例,ポリープ型で癌が先端に存在しているものが適応となる.
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