Japanese
English
連載 初心者のための超音波診断―体外式US・10
上部消化管の描出と所見の読み方
Ultrasonography of the Upper Digestive Tract
本田 伸行
1
,
兵藤 公一
1
,
廣辻 和子
2
,
宮本 一郎
2
,
今井 幸子
3
,
大石 元
4
Nobuyuki HONDA
1
,
Kouichi HYOUDOU
1
,
Kazuko HIROTSUJI
2
,
Itiro MIYAMOTO
2
,
Yukiko IMAI
3
,
Hajime OHISHI
4
1医真会八尾総合病院放射線科
2医真会八尾総合病院臨床検査科
3奈良県立三室病院放射線科
4奈良県立医大腫瘍放射線科
キーワード:
超音波診断
,
上部消化管
,
スクリーニング
Keyword:
超音波診断
,
上部消化管
,
スクリーニング
pp.491-499
発行日 2000年7月15日
Published Date 2000/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900206
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はじめに
経腹壁走査における正常な消化管は短軸断面像ではリング状の低エコー構造として描出される.この低エコーは固有筋層(pm)に由来しており,さらに粘膜層(m)から粘膜下層(sm)が高エコー層として識別できることも多い.消化管の短軸断面像を確認し,さらに長軸断面像に移行して消化管壁を観察する習慣を身につけておけば,進行癌はもちろんのこと,胃腸炎,潰瘍,あるいは憩室といった各種消化管疾患が超音波(US)スクリーニングで発見されることもまれではない1~4).腹部食道から胃噴門部,胃角部から十二指腸下行脚,回盲部,上行結腸と下行結腸は描出も容易で,スクリーニングUSの絶好の対象となる.本稿では,絶食のみで行う通常の体外式US検査の対象となる上腹部消化管の描出法と代表的な異常像について概説する.
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